映画【ベニスに死す】のレビュー

【あらすじ】
純粋な美の具現と思えるような美少年に、魅入られた芸術家の苦悶と恍惚を描いた作品。製作総指揮はマリオ・ガッロ、製作・監督はルキノ・ヴィスコンティ、脚色はルキノ・ヴィスコンティニコラ・バダルッコ、原作はトーマス・マン、撮影はパスカリーノ・デ・サンティス、音楽はグスタフ・マーラー(第3・第5交響曲より)、衣装デザインはピエロ・トージが各々担当。

1971年10月2日(土)公開

引用―映画-Movie Walker

【感想】
大学生の頃、体力と時間の限りをつくし
深夜にやる映画や、レンタル屋で様々な映画を借りたり
映画館を3件ハシゴしたりしていた。

作り物の世界が大好きで
映画、漫画、本などは友人だった。

一人映画が大好きだった。
他の人と行ってもなかなか楽しめなかったのは
感想とかいうのが下手だったからなのと
すぐ泣くので、人といくと恥ずかしいのです。
映画の予告とか、スターウォーズのファンファーレで泣ける。

ホラーは、一人で観たくないけどね!怖いから!

この【ベニスに死す】ですが、大学生の頃
深夜テレビで観たもの。

1971年の公開ですので、私が生まれる前の作品です。
古い映画ですね。

この作品は、簡単に言うと、美少年に恋したおっさんの話なんですが
これだけ聞いたら、もう、なんかね。

言葉だけだとBL感がはんぱないので観る人選ぶかな~とも感じとれるのですが、
どちらかというと、耽美的であって性的でないので誰でも
ご覧いただけるかと存じます。

この作品、かなり有名なのですが
なぜ有名なのかというと、この美少年が本当に本物の美少年だからです。

少年タジオ役のビヨルン・アンデルセンを見た瞬間、
目がぱーん!てなります。
画面の中で美しく、ただただ美しい少年の一瞥に
心臓が止まりそうになります。

ああ、これは、恋するわ。
恋というより、もはや、信仰。

おっさん。仕方ないです。
私は、おっさんの味方です。
キモいけど、好きだよ、おっさん。

おっさん、美少年を見てるだけのもごもごする恋をします。
すごい、もごもごしてます。
がっつり、ストーカーです。

葛藤と狂おしいまでの幸福と。

少年がいるベニスから離れようとするのですが
事情でベニスから離れられなかった時の
おっさんの幸せそうな顔ったらないよ。

何回も繰り返し、おっさんの恋を見つめた映画です。
はまる人は、すごくハマるんではないでしょうか。

ああ、恋って、まったくもって、どちくしょうです。